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3人に1人が放置。健診後の「見えない負債」とは

従業員の健康を守るうえで、健康診断は「とりあえず受けただけ」ではほとんど意味がありません。最も重要なのは、「その後」の対応であることをご存知でしょうか?

ほとんどの企業が、義務として健康診断を実施しています。その一方で「要再検査」「要精密検査」と判定された従業員が「実際に医療機関を受診したかどうか」までは、多くの企業では把握できていないのが実情です。

この記事では、健診後の放置がなぜ「経営の見えない負債」になるのかを、実際の事例とともに解き明かしていきます。

*出典:日本ベーリンガーインゲルハイム、日本イーライリリー プレスリリース 2023年10月

目次

  • 3人に1人は「放置」されている
  • 業界を問わず起きている
  • なぜ「見えない負債」なのか
  • 「実施した」と「効果が出た」は、別の話

  • 3人に1人は「放置」されている

    厚生労働省のデータ*によると、定期健康診断で異常所見が見つかった従業員は全国平均で約6割(59%)にのぼりますが、そのうちの3人に1人は再検査を受けないまま「放置」してしまっています**。

    会社としては「本人が行かないのだから仕方ない」と思われるかもしれません。しかし、こうした「放置」が経営に与えるダメージについて、多様な業種からの声が届いています。

    *出典:厚生労働省「労働衛生のしおり」(令和6年度版)

    **出典:日本ベーリンガーインゲルハイム、日本イーライリリー プレスリリース 2023年10月


    業界を問わず起きている

    当社には業種や規模もさまざまな企業からの相談が寄せられていますが、いずれも共通しているのは「健康経営に取り組んでいたはずなのに」という後悔です。

    • 🧑‍💻 IT・情報サービス
      • DX化による繁忙が続く中、3年間で10名以上が離職したほか、死亡例も複数発生。振り返ると、いずれも健診結果に異常がありました。
      • 健康経営優良法人の認定を受け、積極的に取り組んでいたにもかかわらず、経営的な成果を挙げられていませんでした。
    • 🏭 製造業
      • 工場勤務の単身赴任男性が多く、40〜50代の脳卒中・心筋梗塞による突発的な離職が複数発生しやすい環境。
      • 食生活の乱れなど、早期に気づける要因があったが、健診後のフォローが機能していない状況でした。
    • 🧑‍🍳 飲食・小売・サービス
      • シフト制で、繁忙期は体調よりも業務優先になってしまうことも。40〜50代の突然の離職が複数あったことをきっかけに見直すと、いずれも健診結果が悪かったことが後から判明しました。
      • こうした事態を重く捉え、「従業員1人の離脱は一千万円の機会損失」と経営課題として再定義した企業もあります。

    業種も規模も違う会社にも関わらず、同じ問題が繰り返されている。その背景には、「健診を実施すること」と「健診後を管理すること」が、多くの企業で切り離されたまま放置されているという、構造的な問題があります。

     


    なぜ「見えない負債」なのか

    健診後に放置された従業員が突然倒れたとき、企業が被るダメージは休職補償にとどまりません。業務の停止、その手続きや採用などにかかる人員補充のコスト、組織体制への影響。それらを合計すると、従業員一人の離脱が一千万円単位での規模の損失になるケースも報告されています。

    このリスクは、貸借対照表には現れません。従業員が倒れるまでは「何も起きていない」と見なされてしまう。だからこそ、「見えない負債」なのです。


    「実施した」と「効果が出た」は、別の話

    受診勧奨については、をすでに実施している企業も少なくありません。一方で「実施した」ことと「効果を発揮した・機能した」かどうかには、大きな差があります。案内メールを送ったあと、従業員が実際に受診する間にあるさまざまなハードルを超えなければいけません。

    そのためには、「誰に・いつ・どのように届けるか」を設計し、その結果を計測できる仕組みが不可欠ですが、多くの現場では、この設計が曖昧なまま、毎年同じサイクルを繰り返しているのが実情です。

    「見えない負債」を解消するために何から手をつけるべきか。その具体策については、別記事および当社セミナーで詳しく解説しています。

     

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